スタートアップ企業のファイナンスにまつわるペインポイント①
スタートアップ企業のファイナンスのリアル
2018年において、スタートアップ企業の投資環境は非常に好調であったことはスタートアップをめぐる投資環境とその背景でも触れております。
この中でも、順調に投融資を受け、成長する企業もあれば、そもそも投融資を受けることが出来ずに四苦八苦している企業があることも事実です。
何が、障壁となってしまうのでしょうか。
弊社のサービス
”CFOコンシェルジュ"サービス
の中で、どのようなご相談が多いのか2回に分けてご紹介をしていきたいと思います。
そもそも元手はいくらなのか?
スタートアップ企業の設立時の資本金が実際にどれくらいなのかご存知でしょうか。
弊社がご支援している企業は、半数が1,000万円以下となっております。
全国的な傾向としては、
95%が資本金1,000万円未満
ということがデータとしては存在しています。
ということで、おおよそ弊社の顧客層と一致するのも合点がいく結果です。
さてここで重要なポイントがあります。
設立時資本金の使い道です。
皆さん、何に使っているのでしょうか。
(出所:東京商工リサーチの企業データベース(対象333万社)から、2017年(1-12月)に新しく設立された法人を抽出・分析結果)
設立時資本金の使い道と燃焼までの期間
答えは、
「運転資金」
です。
内訳としては、役員報酬、支払家賃、その他(開発費用)と大雑把ですが、
キャッシュが燃焼しきるまで半年から1年
という傾向が7-8割の会社で起きるということが弊社保有のデータです。
したがって、そこまでに「売上を上げる」、「借り入れる」、「投資してもらう」などの資金面の解決を図らなければなりません。
この状況の中で、SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)系の業務分野が非常に投資環境が好調です。
SaaSではわかりやすく言えば、”Salesforce(セールスフォース)”のような営業支援・CRMツール、”freee”や”マネーフォワード”などのFintech分野の会社、”クラウドサイン”のように契約書をWEB上で簡単に作成していくことができる、などWEB上で簡単にソフトウェアが動いていくサービスを提供している会社、とお考え下さい。
他方、その他技術の革新、知財における特定分野への投資等いわゆる
「無形固定資産」
に対しての、投資をする投資家、投資会社も存在します。
投資環境のこまりごと
上手くいく会社は、そもそも何が違うのか、は別の時に述べますが、一段回目でのエンジェル投資や、資金調達がなんとか済む方々については、二段階目に訪れる
「資金調達が思うように出来ない」
といった困りごとが、3社に1社、弊社にご相談があり、それぞれの状況をひも解いていくことから"CFOコンシェルジュ"サービスを始めます。
ではなぜ思うようにいかないのか。
それが
「1段階目での資金調達時の「株価設定」を誤ったが故」
が全てです。
全ての会社が、ここが肝になり、加えて、その時に募集した方々が人数が多いなどになる、相当な保有割合を渡している、など複合的な理由によって、2段階目の資金調達が遅れる、出来ない、といったことが状況となります。
この背景にあるのが、安易な調達を進める
「ブローカー」
「仲介人」
「顧問」
のような存在です。
これらの存在が、介在している会社が、上記の弊社ご支援先にはいらっしゃる、いらっしゃったということがほぼ100%です。
その都度その都度、見返りとしての報酬をもらう彼らは、そういった
「ミス・プライシング(=株価設定を誤ること)」
か否か、などお構いなしに、エンジェル投資家を紹介している、そういった方々がいることが現状です。
投資環境が良くなったことも有り、更に、こういった個人の「ブローカー的存在」の方に依拠している会社様が多い事実に、我々は驚かされています。
あるべき調達金額と株価については、そもそも、事業計画と資本政策の関係をひも解く必要がありますので、その点につきましては、いったん次回以降で述べさせて頂きます。
まとめ
今回は、資金調達環境が良化しているにも関わらず、うまく資金調達ができない会社の、理由の初期的な内容を記載しました。
思い当たる節がある会社様は、ぜひ弊社の
CFOコンシェルジュサービス
にお問い合わせください。初期のご相談は全て無料です。
また、まずは貴社の株式価値の簡易診断も是非実施してみてください。