事前対策で企業価値が下がるリスクを回避!
M&Aを成功させるためには、企業価値を算定することが大切なのは明らかですが、その算定した価格がそのまま、売却価格に落ち着くわけではありません。M&Aにおける価格交渉の際、買い手候補による調査(デューデリジェンス)によって企業価値が下がることは多々あります。そうならないために、押さえておくべきポイントをみていきましょう。
売却前に自社の適正な企業価値を把握
中小企業のM&Aにおける譲渡価格については、絶対的な基準というものが存在しません。価格交渉を行う上で、非上場株式の価格算定方法である純資産価額法や収益還元法による算定価格が、譲渡価格のおおまかな目安となります。ただし、目安の算定価格は出せるものの、中小企業の場合は、あくまでも売り手と買い手の間で合意できた価格が、その会社の譲渡価格ということになります。
もちろん、価格交渉によって譲渡価格が決まるといっても、売り手・買い手双方がそれぞれの合意できる価格帯についての見通しを持っていなければ、交渉は進展しません。この点を理解したうえで、売り手としてどの価格以上でなければ受け入れられないのか、判断を下す際の根拠を得るために、企業価値を診断し(バリュエーション)把握しておくことが重要です。
価格が下がる要因があるかを把握し、事前に対策
価格交渉の際、買い手候補による調査で問題が出た場合、そもそも交渉自体が中止になる、又は売却価格が下がる要因となることも多々あります。特に何も対策を行っていなかった、むしろ下がる要因だと把握していなかった売り手側は、この価格交渉の段階にきて初めて損をすることになります。
財務面では決算内容を操作したことがないか、税込み方式で決算書が作成されてないか」、法務面では全従業員が社会保険へ加入できているか、継続的に係争案件を抱えていないか、などが買い手側にチェックされるポイントです。
これらの値下がる要因が自社にあるかどうかのリスクチェックをし、事前に把握することで、売却前までに対策を講じておくことはとても大切です。
さらに、リスクチェックをし対策をしているからこそ、M&Aの価格交渉において買い手に対し、より有利にかつスピーディーに進めていくことが可能になります。
おわりに
通常、企業価値評価やリスクチェックは所謂「セラーズデューデリジェンス」と呼ばれており、M&A実行前に売り手側の費用負担(およそ数百万円)によって自社を調査します。
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