役員報酬の決め方の開示の義務化
役員報酬の決め方も透明性が論点に?
日産のカルロス・ゴーン氏の役員報酬をめぐる事件を契機に、金融庁が動きました。
(以下、日経電子版 2018年12月5日記事より一部抜粋)
金融庁は上場企業に役員報酬の決め方を開示するよう義務づける。業績によって変わる業績連動報酬が総額に占める割合や、どの指標に基づいて算出するかなどのルールを公開してもらう。役員に報いる仕組みが外部から分かれば、妥当かどうかを株主などが判断しやすくなる。ガバナンス(企業統治)強化の動きが一段と強まりそうだ。
(以上)
そもそも何が問題なのでしょうか。
これからの役員報酬の決め方
新聞には「報酬の決め方が不透明」とありましたが、実はそもそも
「報酬の決め方が不透明」
なことだけが問題ではありません。
「報酬額の開示」
いったい「いくら」貰っているのか
「報酬の内容」
「何で」いくらもらうのか。またその「算定根拠」は何か
「報酬の決定プロセス」
それらを「どう」決めるのか
What、How Much、How、Whyとこれ位は分かるように「開示」が必要なわけです。
しかしながら現状は、積極的な開示をするか否かは企業経営者の判断に委ねられています。
自主性の中では、どうしても「隠したい」という気持ちが働いてしまうことも有るでしょう。
開示の強化をすること自体に加え、法制度の中での金額、決め方、算定根拠などの方針程度も決めていく必要があるのではないでしょうか。
まとめ
新聞には、「上場企業の26%に当たる944社が報酬委員会を導入しており・・・」との記載がありましたが、コーポレートガバナンスでも記載しましたが、
「形骸化」
をしないための、運用と積極開示をしていくことこそが、透明性確保に繋がります。
今度の市場の信頼を上場企業として取り戻す、または確保していくために、今回の金融庁の動きに加え、まだまだ自主性の高い「開示」部分をどう積極的に開示していくべきか、今後も検討余地が残っているように見えます。